ここ何年かずっと憧れ続けてきた液晶タブレット。通称液タブ。
何度も購入を検討してはあまりの高価格に断念、また検討しては断念というループを何度も繰り返してきました。
がしかし!WWDC17にて発表になった新型iPad Proが、液タブとしての利用に適しているという噂を聞いた。
でも「所詮 iPad Proはタブレット。Proという名前がついているものの、”液タブとして利用できなくはない” という程度だろう?」と思い早速チェックしてみると
どうやら本当に液タブとして使えそうではないか。
新型 iPad Pro ではレイテンシが最小限に
まずiPad Proを液タブとして利用する上で一番気になったのは、描いた線の反映速度。
いくら液タブと同じように手元を見ながら作業できるとは言え、いちいち線の描写が遅延していてはストレスマッハで画面を粉々にしてしまいかねない。
ですが、その心配はこの動画ですぐ解決しました!
さすが新型。「さらに反応良く。タイムラグは実質ゼロ。(実際は20ミリ秒)」と謳っているだけありますね!
新型の iPad Proには 『ProMotionテクノロジー』 という技術が搭載されていて、リフレッシュレートは前モデルの 60Hz から 120Hz に向上しています。
そのおかげか、購入後使用してみても全く遅延を感じることはなく、上の動画のようにスローにしないとわからないレベル。スムーズに描画されます!
筆圧・傾きのセンサーがすごい
iPad Proを液タブとして利用する上で欠かせないのが Apple Pencil。
いやー、Apple Pencilすごいですね!!!Wacomのペンに比べると書き心地は若干固いのですが、そんなこと関係なしにしっかり筆圧を感知してくれます!
実際は以下の画像のようにしっかり描き分けてくれます!
また、ペンの角度も感知してくれるので、マーカーペンで太い線が引けたり、鉛筆の側面でこすったような表現までも再現してくれます! 店頭で実機を触っただけでもかなりテンション上がりましたよ!
純正メモではパームリジェクションはいまいち
iPad Proでは Apple Pencilで文字や絵を書く際、ペン以外(手のひらや指先)が反応し意図せぬ動作が起きるのを防止する “パームリジェクション” という技術が使用されています。
しかし、プリインストールされているメモアプリではパームリジェクションがうまく動作しないのか、手を置いた時に触れる指で線が描画されてしまうことが多々あります。
ただ、絵を書くときはメモアプリではなく ”専用のペイントアプリ” を利用するので、液タブとしての利用には影響しません!ご安心を!
どのペイントアプリを使えばいいの?
iPad Proではどんなペイントアプリを使うと良いのでしょうか!実際に使用して使いやすいと思ったオススメのペイントアプリを “2つ” ご紹介します!
Medibang Paint
まずはMedibang Paint。
このアプリはどちらかと言うとPCのペイントソフトに近いインターフェースです。自宅 iMacでは Clip Studio を使っているのですが、同じ感覚ですんなりと使うことができました!
メニューもすべて画面端にまとめて表示されていますので使い方がわからなくて混乱することはないでしょう。
Medibang Paint のパームリジェクション設定
Medibang Paint でパームリダクションを有効にするのは簡単です。
- 画像の赤丸部分のボタンをタップします。
- 筆圧感知設定が開くので、パームリジェクション項目をオンにします。
これだけです! とりあえずこの設定だけ済ましておけばストレスなくお絵描きできると思います!
Procreate
続いては iPad Pro で絵を描く人たちに人気のProcreateです。
こちらは Medibang Paint と比較するとスマートフォンやタブレット寄りのインターフェースです。レイヤーを削除したりアルファロック (塗りで使うロック) 機能を利用したりする際にレイヤーを2本指でスライドするなど、直感的な操作ができます!
その代わり、どこにどのメニューがあるのかがわかりづらく、目的のメニューを見つけるのに時間がかかったりします。
ただ、操作手順は Procreate の方が簡単なことが多いので、慣れてしまえばスピーディーかつ快適に操作できます!
Procreate のパームリジェクション設定
Procreate にはパームリジェクションというメニュー名は存在しませんが、以下の手順で有効化することができます。
こちらも画像と共に手順を記載します。
※ 設定手順はA. と B. の2段階あります。
A. パームサポートを有効にする
- 上記画像の通り、「アクション」→「ヘルプ」→「高度設定」を順にタップします。
2. 設定アプリの Procreate 画面に移動するので、「パームサポート」項目にて「パームサポートのレベル」を標準に設定します。
B. タッチ動作をジェスチャのみに変更する
続いて、アプリ内での設定を行います。
- 画像の通り、「アクション」→「環境設定」→「高度なジェスチャコントロール」の順にタップします。
2. “高度なジェスチャコントロール” 画面が開くので、”タッチ” 項目の「ジェスチャのみ」を選択します。
以上で、Procreate もパームリジェクションが有効になりました。
ちょっと手順が多いですが、快適にお絵かきするには必要な設定です。インストールしたら一番はじめに設定しておきましょう!
おすすめペイントアプリまとめ
ご紹介した
「Medibang Paint」は無料
「Procreate」は有料(720円)です。
やはり有料アプリであるProcreateのほうがブラシの種類や機能が多いのですが、無料のMedibang Paintでもある程度の基本的な機能は使うことができます。
個人的にはProcreateをおすすめしますが、「Medibang Paintを使ってみて物足りないなーと感じたらProcreateを使う」というのもありかな。
ちなみにどちらのアプリも PSD ファイルとして書き出すことができるので、レイヤーを維持したまま書き出して PhotoShop で修正なんてこともできます!
ちょこっと比較「Medibang Paint」で描いたつむぎちゃん(甘々と稲妻)
「Procreate」で描いたつむぎちゃん
より快適に絵を描くために
ここで新型 iPad Pro のお話に戻りますが、iPad Proを液タブとして使用する際に注意してほしいのが、画面に貼る保護フィルム選びです。
ガラスフィルムはやめた方がいい
これには理由が2つあります。
- 描き心地がツルツルしすぎる
Apple Pencil のペン先(チップ)はかなり硬めで引っかかりも少ない。そのためフィルムも固くてツルツルのガラスを選択してしまうと、「より描き心地は固く、余計にツルツル滑る」ような感覚になります。 - 画面とペンの間に距離ができる
ガラスフィルムの厚さで画面とペン先の間に距離ができてしまいます。結果として少し画面から浮いたところに線を描いているような感覚に。気になる人にとってはストレスの元になります。
僕は趣味で描いているだけですが、それでも絵を描くというのは凄まじい集中力が必要な作業だと感じます。フィルムの違いなんて全く気にならないよーという人もいるかもしれませんが、少しでも快適なほうがいいですよね!
ペーパーライクフィルムでより快適に
プラスでおすすめしたいのが、ペーパーライクフィルムと呼ばれる種類の保護フィルムです!
名前の通り紙のような描き心地のフィルムで、指で触ると少しざらざらしています。 持ってる人はぜひ触ってみてほしいのですが、触り心地はファブリーズ W除菌の頭の部分にちょっと似てます笑部屋中探したけれど、これ以上近いものがなかった笑
描き心地は、画板に学校のプリントのような再生紙を置いて鉛筆で描いている感覚に近いかな。Apple Penil が元々硬めなので描き心地が硬いのはどうしようもないのですが、ペーパーライクフィルムを使うと紙に鉛筆で直接描いている感覚に近づいて、より気持ちよく描くことができます!
新型iPad Proについて書いたこちらの記事でもオススメしているのですが、本当に心地良いので激オススメです!!!

まとめ – 液タブとしても十分使える
さて、”iPad Pro は液タブとして使えるのか” というお話でしたが、「欲張りさえしなければ十分液タブとして使える。」というのが僕の意見です。
描き慣れたペンじゃないと描けません
みたいな強いこだわりがなければApple Pencilも十分快適です!
それにiPadは持ち運びできるというメリットもありますので、場面を問わず活躍してくれるのではないでしょうか!
ではでは!
Apple Pencilを収納できるケースを発見した!
こちらの記事で紹介させてもらっています!

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